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ゴスロリ

先週、実家の母が
雛祭り用の和菓子を持って遊びに来ました。

ちょうどパーカーを縫っている時でした。
「何作ってんの?」
「ニットのパーカー」
「へ~、やるじゃん。どれどれ・・・(しばし観察)
 ちゃんとファスナーもキレイに付いてるじゃない。
 やるな~、腕上げたんじゃない?」
「そう?へへへ~・・」

母は某メーカーさんの縫製をしている、
いわゆるお針子さんです。
親のひいき目としても、
一応プロに褒められたので、結構嬉しい♪

お菓子と一緒に、こんな本を持ってきました。
「うちの社長が載ってるのよ」

ゴスロリ_b0082125_12492530.jpg
思いっきりゴスロリの本です。
(ゴスロリ=ゴシックロリータ)
70年代からの日本のファッション史や
その方面の人気ブランドを
ピックアップした、マニアや業界人には
多分たまらないような本です。

ゴスロリ・ファッションも、
メイドさんブームや映画「下妻物語」で
ずいぶんファンが増えたようです。
そう、母はそういうお洋服を縫っています。



まさかこんなレースがいっぱい付いている、姫なお洋服を
こんな普通のおばちゃん(おばあちゃん)が縫っているとは
誰も思わないでしょう。
海外の縫製工場でも作っていて、
外国の方の縫製技術も、昔と違ってかなりレベルアップしているらしいです。
しかし細かい縫製技術が必要な、手の込んだデザインのものとなると、
やはりレベルの高い技術を持った日本の縫製業者でないと縫えないそうです。
そして、そういうレベルの高い技術を持っているのが、
日本のおばちゃんたち、というわけです。
若い方では、なかなか要求されるような縫い方はできないとか。
そこは長年の経験のたまもの・・でしょうか。

それでもたまには縫えないような物もあるらしく、
そういう時は、会社に文句を言うそうです。
「こんなの縫えるわけないじゃないの!」(・・・)
中にはデザインはするけれど、
縫製はできない(苦手)というデザイナーさんもいるらしく、
そういう方のデザインは、仕上がりがキレイに縫えない、ということらしいです。
仕上がりの美しさにこだわるのは、
さすが縫製のプロですが、
文句を言ってしまうなんて、おばちゃんはコワイです・・・。

会社の方も、おばちゃんには逆らえないらしく、
「わかりました、デザイナーに言ってなんとかします・・・」
あるいは、
「1枚あたりの(縫製)単価をUPしますから、なんとか縫って下さい」
などと返答してくるそうです。
う~ん、おばちゃんに敵なし!

このおばちゃんの娘だなんて・・。
自分はこんなおばちゃんにはなるまいと、
母に会うたび固く心に誓います。
(でも娘だからね・・・)
by honeybear2001 | 2007-03-07 13:18